新作の帽子3700円は安い?高い?

EC(ネットショップ)といのうは利便性がよく、良いものが安く買えるというのは
本当に良い話で、お得ファーストな部分が大きいのは確かです。

 

nakotaの帽子は実際2000円~4000円くらいの価格帯が多いのですが、
実際、どれくらいの価格がお客様に喜んでもらえるのか?
会社として経営していけるのか?

 

1000円送料無料!なんてアイテムもあるわけで、
実際、うちの帽子でそんなことしたら3か月で閉店です。

 

弊社ブランドのnakotaの生産背景は主に

・日本

・韓国

・ベトナム

がメインになります。
それぞれの得意分野や特性を活かすわけです。

 

生産背景を見直して、安くしたり、さらに品質を上げるのも企業努力なのですが、
そういった価格の悩みは仕事上常につきまとってきます。

 

先日、冬のパイロットキャップの縫製を見にベトナムに出張に行ってきました。
ベトナムで生産しているものはけっこう複雑なものが多く、
価格も出来るだけ抑えれるので重宝しています。

 

2018年、AIの発達もありなんとなく物が生まれる現場ってテクノロジーな想像をしますよね。
自動販売機でボタンを押したら出てくる、とまでは言いませんが、
効率がどれくらいまで高まっているか興味はありました。

まずは裁断から

 

…………………..測りながら手作業!?

 

てっきり機械に生地をセットしたら自動でガシャガシャされてると考えてましたが、
(コピー機みたいに)
帽子の生産背景ではまだまだこのように人の手が入ります。

 

型も帽子のパーツに合わせて用意し、こちらは裁断機で
一つ一つセットして、切り抜きます。クッキーの型抜きみたいな感じですね。

 

 

切り取ったパーツの一部。

続いて縫製に入ります。その前にパーツの作成の準備などがあります。

 

写真は別の帽子のパーツですが。。。

今回、ナコタのパイロットキャップには

 

・調整ゴム

・ナイロンベルト

・留め具

・つばのワイヤー

・フラップのボタン

などがあります。もちろん長さを合わせたり、パーツを組み合す下準備も必要ですね。

 

生地も

・デニム(表地)

・フリース(裏地)

・ボア(耳の裏地)

の三種類を使ってます。

 

ここにロゴの刺繍をしたりパーツを縫い合わせたりするわけですね。

値札や品質ラベルも勿論使います。

企画やサンプルの打ち合わせでは気楽にセットしてますが、
いざ、生産になればすべて工程に入るわけです。当たり前か。

 

何度もミシンの強度を調整しながら一つ一つのパーツの縫製をします。

 

デニムとボアを張り合わせていきます。

 

帽子の形は、立体的な分非常にセンシティブな縫製です。

自動ミシンみたいなのがあって縫ってくれるわけではないんですね。

 

nakotaパイロットキャップ生産背景

被りやすく裏地をフリースの仕様にしましたが、
もちろんその分、別の生地を手配してこのように別で貼り付けます。

 

この後ろの調整パーツ。。
これのおかげで頭の大きい方から小さい方まで被りやすいのですが、
かなり大変な作業です。この部分に装着したあと縫い付けます。

 

このような過程で大分形になりました。

 

ここまででも相当な工程でした。
もちろん、これは日本で生産した際も工程は変わらないです。

 

安い商品などを見つけたとき、
「ああ、合理的な大量生産でどんどん良いものが安く手に入るんだな」
と、思いがちですが、見る限り決してそんなことはなく、
生地から小売りまで、沢山の工夫と、安さというニーズに合わせて
無理な価格設定がされているだけなのではないかなと。

 

テクノロジーやAIの技術は凄いですが、縫製の世界ではまだまだ人の手でモノが生まれてます
(もちろん、テクノロジーの世界も相当人の手が入ってますが)

最後は余った糸などを切り仕上げていきます。

 

ボアまみれの生まれたてナコタキャップ。

 

nakotaを立ち上げた時、お金持ちになりたいわけでも
何か大きな野望を持っていたわけでもないです。

 

それでもどうしてもお店として売上を追及する側面もあります。
その理由はなにより僕たちのコンセプト

 

すべての繋がりに感謝し、誰かの犠牲や、無理強いで成り立つような事業ではなく、
縫製工場、メーカー、スタッフ、お客様、関わる人達にすべてに幸せを与え、
皆様や社会にとって必要とされる事業にしていく。

 

という思い(これは野望か!?)を会社が少しずつでも大きくなり影響力をつけることで
実現できると信じているからです。

 

背負うものが少しずつ大きくなり、ネットショップ運営の中で見失う時も正直ありますが、
僕たちが少しでも良い商品、サービスをすることで、生地を作る人からお客様までの
満足度をさらに上げていけるのではないのかな、と考えてます。

最後は検針機。これは大事ですね。

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実物を見た友人からは「安っ」って突っ込まれましたが、

とあるネットショップ関係者からは「まあまあ強気の価格設定ですね。」

と云われました。

スタッフのみんなが撮影してくれて、ページを作成。
受注いただければ梱包してお送りする。

納品書をセットする弊社ももこ

 

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nakota(ナコタ)デニムパイロットキャップ ¥3700

そんなに高いですかね、、、?
僕はむしろ安いと思ってますよ。どう思われますか?

 

よろしければぜひページをご覧ください。

nakota ナコタ デニムフライトキャップ 楽天店

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nakota ナコタ デニムフライトキャップ amazon

 

 

モノづくりの現場というのは人手不足やコスト増でなかなか厳しい現実にあります。

先日、岡山のデニム縫製工場が働き方改革の影響で商品がさらに値上げになった。
縫い手の人達ももっと働きたいが行政指導などでどうしても残業が出来ないので、
生産性が落ちているという理由。

 

・家賃や保険など月々にかかるコスト = そのまま

・人件費 = 残業代が減るので微減。

・生産力 = 時間が減っている分落ちる。
(人の手がかかわる分は早々なんでも効率だけで早くなるわけではない。)

・生地の仕入れ = 同じ理由で生地の値段が上がっている。

 

定価19800円(販売当初は17800円)のデニムパンツがいよいよ19800円でも厳しくなり、
中国で生産するという話になっているというのだ。
20800円でも買うよ!と言いたいところだかやはり市場は厳しいらしい。

 

上記のような問題を抱えたまま、僕たちがどのような方向性で
お店を展開すべきなのかを考える非常にいい機会になりました。

 

忙しい時期に快くベトナムを案内してくれた関係者皆様に深く感謝します。

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