デニムと素材、そして縫製についてはかなり偏屈に傾いているヨシダです。
今回は少しレザーのお話を。
nakotaで扱っているレザーの商品はほとんどがタンニン鞣しのレザーです。
各商品ページには”タンニン鞣しです”なんて書いておりますが、
(各スタッフも全てわかって書いてるのか問題もありますね。。汗)
先ずは、レザーにはタンニン鞣しの他にクロム鞣しがあります。
基本的にお店などでよく目にするレザーはクロム鞣しかと思います。
そのまま使用すると腐ってしまう皮を防腐処理し、
柔らかさや風合いを調整や加工する行為を総じて鞣すと云います。
「皮」から「革」になるのはこの過程を経てなんですね。
クロム鞣しとはクロムなめし剤(塩基性硫酸クロム)を使い、
短時間で効率よく、均一に柔らかく鞣す事が出来ます。
紳士用のレザーの財布や革靴、女性用の革靴など、
柔らかくて均一の本革製品ってありますよね。
そういった商品がクロム鞣しの商品です。
それとは違い、タンニン鞣しとは
植物性の抽出した樹脂を使い(日本はミモザの木)革を鞣します。
非常に時間がかかるため、現代においては非効率的な製法です。
ここでその他の加工を行わない皮を「ヌメ革」と言います。
ナチュラルっぽい色はすべてヌメ革と表記しているお店も多いですが、
本来のヌメ革の意味は上記のとおりです。
※例えばこの内側に使っているのが正真正銘「ヌメ革」。
nakotaで使用しているレザーは、そのほとんどがタンニン鞣しのレザーです。
どちらが良いというわけではないのですが、
タンニン鞣しの長所はなんといってもエイジング。
使い込んだ時間と共に革が柔らかくなり色艶が増してきます。
自分だけの思い入れと共に変化し、さらに購入時より良いと感じれるものになるのは
エイジングのある製品だからこそでは無いでしょうか?
また、植物性の材料を使用しているので、環境にも人にも優しいのが特徴です。
(クロムは金属製のため、アレルギーに不向きの側面があります。)
とまあ、御託を並べてみましたが、なんといっても昔ながらの製法でレザーを作っている
というロマンみたいなものに惹かれてるだけかもしれません。
次回はその中でもお気に入りのブッテーロについて少し書こうと思います。
ヨシダ